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vol.2 「ドン」  06.7.5

 
  多くの人が眠い目をこすりながら観ていたであろう、未明のワールドカップ準決勝・ドイツVSイタリア戦の放送画面の上部に、いきなり映し出された無粋なニュース速報の文字は「北朝鮮ミサイル発射」だった。多くの人が「とうとうやったか」と反射的に思ったことだろう。私も、かの狂信国家に対する一般的な知識は持っているが、ほとほと思うのは、エキセントリックな行動を集団レベルで行う者への対処は非常にやっかいであるということである。国内での昨今の殺人事件などに見られるような幼稚で短絡的な行動が、個人や数人のグループで行なわれたのならば、まだ、それを上回る“圧倒的な力”の行使という対処・制圧の仕方もあるのだが、これが狂信教団レベル、狂信国家レベルになると、なかなかそうもいかない。ましてや言語も違う異民族となれば、相手の本心を見透かすこともままならないし、不必要に相手を恐れたり、能力を過大評価したりする。

 よく知らない相手を恐れるというのは、社会モラルやマナーの醸成にとっては必要で、なにせ何を考えているのか、その表情からは読み取りにくい異民族や、さまざまな思想が混在し、暴力の行使も行なわれかねない国では、皆が相互に疑心暗鬼を抱いているものだから、必然的に周りを怒らせるような行動は慎むようになる。どこにエキセントリックな者がいて、いつ撃たれるかもしれないのだから。その点、単一民族国家の日本では本当のモラルなど出来ようはずもなく、自分がちょっと強面で、他人から恐がられると気が付いた者が、周りの者に対して傍若無人な振る舞いをし、社会規定からはずれた利益を得たりする。そういう者たちの集団の長が“首領(ドン)”と呼ばれるのだが、件の狂信国家の首領が飛ばしているミサイルも“ノドン”だか“テポドン”だとかいう名前がついている。

  今の情報世界においては、その存在を明かさない暗黒部分があって、水面下では巨大な陰謀が企まれているなどという、映画や劇画のストーリーのようなことは有り得ないし、世界が一丸となっても抗えない強大な力というものも、人類よりはるかに進んだ文明を持った宇宙人が到来しない限り存在しない。少なくとも、その姿が見えている相手を極端に恐れることはないのである。それに、同じ思想のもとに存在する集団でも、その組織の構成員の絶対数が大きければ大きいほど、異った考えやさまざまな性格の者が存在し、あまりに極端な思想に対しては内部での抑制作用が働くものなのだ。ただ、組織の形態を成してはいても、最終決定権を一人のキチ○イが握っていて、反対意見を密かに持っている者や良識のある者が潜在的には大勢いたとしても、キチ○イへの密告を恐れて互いに疑心暗鬼に陥り、なかなか反体制の集団を形成できない国は、やっぱりやっかいである。

 私の親友に、サブカルチャーに精通し、お笑いのセンスに秀で、その相貌が通天閣に鎮座まします「ビリケンさん」にそっくりな、「しらどん」というニックネームで呼ばれる男がいる。名字に“白”の文字が入っていることと、“さん”や“くん”や“ちゃん”や今時なら“〜りん”ではなく、どうしても“〜どん”と呼びたくなるようなおおらかな人柄と体躯から、いつしか「しらどん」というニックネームで呼ばれているのだが、できることならば、そんな男を全方位に発射し、世界中をまったりとした平和で包みたいものである。彼はサウンドエンジニアを生業とし、若かりし頃からジョン・レノンを信奉している。
LOVE&PIECE!   (文/黒田クーリー)