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「東 莞」

【 第1回】


中国の代名詞・
バイクと自転車健在!


 「東莞= Dongguan= およそドンガンと読む」

  躍進目覚しい中国において、税制優遇措置を講じて世界中から企業を誘致し、近年急速に発展を遂げている工業都市のうちのひとつで、広州と深センの中間当たりに位置している。多くの日系企業も日本国内から工場を移設、または新設し、地元民を多数雇用してモノ作りを行なっている。その東莞市に現地法人を持つ関西の企業の工場撮影のため、3日間だけ訪れた。

  私たちクルーを乗せて広大な道路を走っていく車中から眺めると、ここ数年で人口3万人から百数十万人に膨れ上がったとされる街らしく、いたるところでオフィスや住宅用ビルの建設工事を行なっているのだが、一方では道路のいたるところにひび割れが起り、崩れたコンクリートの建物が目に付く一帯が点在している。たぶん、かつての居住地が政府からの命により、猛烈な勢いで再開発されていく途上段階を表した景色なのであろう。私が知っている中では、いっときの上海郊外とよく似た風情である。

  移動のみに当てた初日の夜、今回撮影する工場の映像を含む企業 PR 用の映像ソフト制作を私に発注くだすったクライアントとの会食が終わり、ホテルへ引き上げ、さて、これからどうしたものかという時に部屋の窓から街を眺めてみたら、およそ数百メートル向うに、いわゆるダウンタウンといった風情の街並みが見えたので、ここは行くしかないであろうということになり、再度出かけた。

 地元住民たちのみが暮らし、およそ外国人が立ち入ることはないのであろうと思われる、実際、かなりの喧騒渦巻く通りには中国語以外の BGM はいっさいなく、ランニングシャツに短パン風情のオッちゃんニイチャンが闊歩する一帯のなかに何十件か並ぶ、グアム・サイパンや台湾など、どっちかというと南の暑い地域でよく見かける二階建てくらいの集合店舗みたいなヤツの前の道路に簡単なテーブルと椅子を出し、店舗なのか屋台なのかよくわからない、かっこよく言えばオープンカフェと言えなくもない食堂兼飲み屋みたいななかから、適当に当たりを付けた店で、言葉が通じないから身振りで「それをくれ」と注文したのは、ラベルに「酒」の文字が読み取れる、ビンの見た目だけで決めた、結局何酒なのかよくわからないやつだったのだが、そこで給仕をしてくれる、若いことに間違いはないのだが、年齢当てクイズをしたならば、ミドルティーンから30歳まで意見が分かれそうな、歳の判別をしにくいが、しかし、愛想はたいそう良い女の子の服を、私はテニスルックかと思っていたのだが、同行者の指摘により、よく見ればそれはバドワイザーギャルのコスチュームだったのだ。


いたるところ工事だらけ

 

 

 

 


将棋でもしているのでしょうか

 
 ちびまるっこい肢体に乗っかった島田珠代似の笑顔、そして衣装はバドギャル・・・。 そのアバンギャルドなマッチングは、不細工?それとも可愛いのか?私の頭の中にアンビバレンツな綱引きを引き起こし、すでに熱暑と発展途上の工業地帯特有のスモッグに知らず知らず弱り始めていた私の精神に止めを刺すのに充分であった。もう、気分はハイである。なんだか楽しいぞ中国!ガンガン飲んでやれ〜!

 翌日、撮影中にクライアント企業のスタッフから、犯罪が多発するダウンタウンへは行きなさんなよと注意を受けたが、もう行っちゃったあとの祭りだったのだ。どこへ行ってもなんとかしのげる大の男3人組クルーとしては、その夜も出陣したのは言うまでもない。

06. 夏(写真と文 / 黒田クーリー)