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vol.2 「ゴルゴになりたくて」

 
 
私は今も現役のTVカメラマンである。
 私のキャリアは在阪局の報道カメラマン助手というアルバイトから始まり、その後のキャリアの中でも報道の仕事に携わることがあるのだが、事件・事故報道の現場においては時として、対象を捉えられるか捉えられないかという厳しい条件下に置かれる場合がある。



どこの国でもPOLICE CARの
周りには野次馬が集まる
(収録の合間に)/ ミラノで

 

  犯行・逮捕や惨事の瞬間などは、まず、その可能性のある場所にいなければ撮りようのないことだし、運良くそこにいたとしても、周りの状況を把握し、さらには気配を感じとれなければ、やはり撮ることのできないことである。そういう場合、対象を撮るというよりは、対象を撃つという感覚が最も的を得ている。ターゲットが現れるのを、じっと息を殺して待ち続け、または、動き回る標的を捕捉・追随し、ファインダーから逃さず、次の動きを予測しながらも、標的を最も効果的に表現するサイズにトリミングし、ズーミングする。まさに射撃感覚だ。

  さらに、その感覚が顕著なのはスポーツ中継の現場である。そこでは超望遠レンズを使い、百何十メートル離れた対象を追う。その対象が人物の場合はまだしも、ときには時速百何十キロで飛ぶ、直径10センチに満たないボールをターゲットとしなければならない。

 不安定で不確実な動きを見せるそんな標的を見事に捉えることが出来たそんなとき私は、私と同じように寸分の狂いも無くターゲットを射ることの出来る、ある男を思い浮かべ「あ、俺とあいつは似ている」と思ったりするのだ。あの男とは、そう!ゴルゴ。

 ああ、ミドルエイジの白昼夢と笑うなかれ。

 ゴルゴには男のロマンが詰まっているのだ。 
   
              06.夏(写真と文 / 黒田クーリー)